業界における社会的責任
人材派遣業界の健全化を目指して
2020年4月の「同一労働同一賃金」の義務付けにより、正社員と派遣社員の不合理な待遇差の解消が求められています。当社も同一労働同一賃金の考えに則り、派遣スタッフの待遇改善に取り組んでいます。 当社が把握しないといけないのは、派遣先で働いている正社員や他社の派遣スタッフとの待遇の差です。待遇の差が生じる具体例として、賞与の支給や退職金の支給、給与、教育訓練、福利厚生等があります。
派遣スタッフの待遇改善に取り組みますが、当社が全ての格差を解消することはできません。当社が賞与や退職金について派遣先の正社員と同じ制度を作ることは不可能であり、正社員と同じ教育訓練や福利厚生の提供に当社で対応することが難しいためです。当社ができることは、給与面の待遇改善です。
2022年7月には、派遣サービスのプラットフォーム「doconico(ドコニコ)」の導入により削減された販管費全てを、派遣スタッフの報酬に配分しました。また、就業中の派遣スタッフの生産性を把握することで、派遣料金を派遣先への貢献度に則したものに改定できるよう努め、正社員との不合理な格差を年収ベースで縮める取組みを行っています。
これらの背景には、同一労働同一賃金の考えに則るだけでなく、派遣社員が意欲と向上心を持って就業することで、お客様へのサービスの品質向上に寄与したいという思いがあります。派遣スタッフが給与面で不満を持つことなく働ける環境を作ることが、人材派遣業界の健全化につながると考えています。
生産性を根拠とした派遣料金
当社では年に1度、派遣スタッフの待遇改善を目的として、派遣先での生産性を根拠に派遣料金の改定をお願いしています。
WDBの派遣スタッフは、勤務日に「勤怠」「人間関係」「仕事の量」「仕事の質」の自己評価を入力します。お客様は、派遣スタッフの自己評価を確認の上で、フィードバックをご入力いただけます。お客様が求める基準と相違ないかが日々可視化されるため、双方で評価に対する共通認識を持って業務にあたれます。こうして派遣スタッフの生産性と貢献度を日々可視化し、それを根拠に合理的な料金交渉を行います。
仮に、他者(同一業務に従事する社員または他社の派遣スタッフ)と比較して、当社の派遣スタッフの生産性が20%高い場合は派遣料金を5~10%高くする等、生産性に応じて派遣料金の改定をご相談します。
生産性の比較と改定後の派遣単価の例(東京都の場合)
WDB | 現行の 派遣単価 (円) |
社員または他社の派遣スタッフとの生産性の比較 | 改定率 (%) |
改定後の1時間あたりの 派遣単価 (円) |
---|---|---|---|---|
派遣スタッフA | 2,600 | 生産性が20%高い | 5.0~10.0 | 2,730~2,860 |
派遣スタッフB | 2,600 | 生産性が10%高い | 2.5~5.0 | 2,665~2,730 |
派遣スタッフC | 2,600 | 他の社員と同等の生産性 | 0 | 2,600 |
WDB JIMU doconicoの想い